朝鮮日報 2006/02/20 14:09
韓国出身ドーソン、父名乗る男性現れる

ドーソン選手(左)、キム・ジェスさん(中央)、キム・ジェスさんの次男ヒョンチョルさん(右)
失った両親を探しているとし、米国代表として2006年イタリア・トリノ冬季五輪に出場していた韓国系米国人トビー・SC・ドーソン(Toby Dawson/28)に、実の父親だと主張する50歳代の男性が現われた。
今月19日、釜山市の南区・龍塘洞に住むキム・ジェスさん(52/市外バス運転手)は、「親戚、友人から電話で『瓜二つ』と聞いて、新聞の写真を見て確認した」とし、「約20年前に生き別れになった長男に間違いないようだ」と述べた。
キムさんは25年前の1981年、釜山市の東区・凡一洞の中央市場から自由市場までの区間で息子をなくした。息子の名前はポンソクだった。当時2〜3歳だった。息子は母と一緒に市場に買い物に出て、人波の中ではぐれて以来、見つけることができなかったという。現場は迷子になったドーソンが発見された場所に近い。
キムさんは当時、息子と釜山・南区の門?3洞に住んでいた。ドーソンは3歳のとき、韓国式の名前の「キム・スチョル」と呼ばれ、釜山のナムグァン一時保護所に預けられた後、米国人に養子縁組された。
キムさんとドーソンは顔の輪郭などがかなり似ている。キムさんとドーソンは頬ひげとふさふさした髪の毛、男っぽい顔つき、厚い耳たぶ、額のラインの点で似ており、小柄ながらもがっしりした体型も共通している。また長男をなくしてから2〜3年後に生まれた次男(ヒョンチョル/23/軍に服務中)の写真からも、顔つきや体型など、ドーソンとの類似点が多数見受けられる。
キムさんが持っている唯一の「ポンソク」の写真は、生まれて100日を記念して撮った一枚だけ。親戚と一緒に撮ったこの写真のポンソクの姿は、子どもではあるが、目つきなどがドーソンに似ている。キムさんは、「ポンソクには、どちらかは覚えていないが、まゆげの上にタンスにぶつかってできた傷跡があった」と話した。
しかし、次男が生まれた後、今から20年前に離婚した母親のウィ某さん(50)は所在が把握できず、今のところ母親を通じて確認する道はない。キムさんは肉親確認のための遺伝子検査に応じる考えがあることを明らかにした。
一方、今回の冬季五輪のフリースタイル男子モーグルで銅メダルを手にしたドーソンは今月末、韓国を訪ねて産みの親を探す計画だ。今回ドーソンは3月1日から京畿道・竜仁に位置する芝山(チサン)リゾートで開かれる「2006芝山フリースタイル国際スキー連盟(FIS)ワールドカップ」に出場する。
2004年にもこの大会に出場しているドーソンは1999年から両親を探すため幾度も祖国を訪ねているが、いずれも失敗している。
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