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「歴史の書き直し」作業が始まる

朝鮮日報 2005/11/29 14:03

“過去史委員会”来月1日発足、委員間の見解差解消なるか

 「真実・和解のための過去史整理委員会」が来月1日、正式に発足する。これから短くて4年間、長くて6年間、日帝の強制占領時代から盧泰愚(ノ・テウ)政権時代まで100年間の韓国の近代・現代史を改めて振り返る「歴史の書き直し」作業が始まる

◆与党の推薦人物、過半数を超える…ほとんどが進歩、在野の人物

 過去史委員会をリードする15人の委員の選定も事実上終わっている。大統領府と与野党、最高裁判所がそれぞれ推薦した(表参照)委員の人選は、法の制定の際から論争の種になった。委員一人一人の価値観によって歴史的評価が完全に変わることもありうるためだ。

 全委員の過半数に当たる8人を占めた大統領府や与党の推薦委員たちは、そのほとんどが、進歩性向の人物か、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領など、現政権との深い関係を持つ人物で構成されている。これらの人たちはこれまでは韓国社会で少数派であり、従来の歴史認識に対して批判的・否定的認識を露にしていた

 委員長の宋基寅(ソン・ギイン)神父は今年、あるメディアとのインタビューで「ソウル政府と平壌(ピョンヤン)政府は、あの人々(米国)に知らせることなく緊密に結束しなければならない」と述べた。

 安炳旭(アン・ビョンウク)教授は2003年、盧武鉉大統領の訪米を控えて書いた文で「米国の覇権戦略に近付けば近づくほど、盧大統領を歓迎する声は強まるだろうが、その分、南北の距離は遠のくだろう」と述べた。

 政府与党の推薦人物のキム・ギョンナム牧師と崔一淑(チェ・イルスク)弁護士は今年8月、「米国への従属から脱却し、主権国家らしい自主性を確保しよう」という内容の「民族の自主と平和のための60人宣言」に参加した。

◆実務担当の事務処構成にも注目

 韓国現代史の主要事件に対する与野党の推薦人物の見方が、あんまりにもかけ離れているため、過去史委員会の内部の内輪もめも少なくないだろうと指摘される。なかでも、朴正煕(パク・チョンヒ)元大統領時代に対する評価、米国問題、左・右翼の人権侵害事件などが衝突する可能性が高い。

 大統領府の推薦委員である金東春(キム・ドンチュン)教授は、あるメディアとのインタビューで、「既得権勢力は、朴正煕問題を一種の最後の砦として思っているようだ。朴正煕が崩れれば、自分たちの正当性の基盤が崩れるだろうと認識している」と述べた。ハンナラ党の推薦委員たちが、朴正煕時代に対するこのような評価を受け容れる可能性はほとんどない。

 また、実際の調査実務を担当することになる事務処構成問題も発足初期における最大の懸案だ。およそ180人程度の規模になることが予想される事務処構成に、政府与党が口出ししようとする場合、野党側が反発する可能性が高い。

 今年6月構成された親日真相糾明委員会は、民族問題研究所など、進歩性向の人物が多数含まれた。

東亜日報 DECEMBER 01, 2005 03:22

[社説]過去史委員会の危険な出発

首相傘下の「光復(クァンボク、日本の植民地統治からの解放)60年記念事業推進委員会」が実施した世論調査で、回答者の77.7%は、「過去史整理」よりも「社会の安定」が重要だと答えた。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権が執着する「過去史整理」が生み出す後遺症と「歴史的過誤」に対して、多くの国民が憂慮していることを示す調査結果だ。

今日発足する「真実和解に向けた過去史整理委員会」の人的構成は、国民の予感が的中する可能性を高めるものだ。委員15名のうち、影響力が特に大きな委員長および常任委員を含む8名を盧武鉉大統領と与党が推薦した。これら委員は、盧武鉉政権と歴史認識をおおむね共有する人物だ。盧大統領と与党が示す近現代史の認識は、「正義が敗れ、日和見主義が権力を得た歴史」ということだ。世界トップ10入りする経済の発展を成し遂げた大韓民国の現代史を、片目だけで見る極端な見方である。

過去史整理委は、莫大な権限を持つ。委員たちは、裁判所の確定判決を受けた事件まで、調査対象に選定する権限を持つ。彼らが下した過去史に対する結論は、法令、政策、教育に反映され、歴史教科書を変える。このような結論は、全委員の過半数の賛成で下される。大統領と与党が推薦した委員8人が「同色」なら、野党と最高裁判所長官が推薦した委員7人の見解は、無意味となる。

委員長に任命された宋基寅(ソン・ギイン)神父は、盧大統領の「精神的師」であり、韓国社会を「既得権と反既得権の対決構図」として眺めていることは、広く知られた事実である。常任委員の金東椿(キム・ドンチュン)聖公会(ソンゴンフェ)大教授は、8月の世界韓民族フォーラムで、「韓国の現代史は、清算されるべき勢力が権力を握り、逆に良心勢力が完全に去勢され、歴史を歪曲し記憶を操作してきた歴史だ」と主張した。大韓民国の歴代政府の伝統と「漢江(ハンガン)の奇跡」を成し遂げた勢力の功までも、真っ向から否定する歴史観に相違ない。大統領が推薦したカトリック大学の安秉旭(アン・ビョンウク)教授も、「韓国の支配層は、米国から指示されたことを最も楽な案だと考えた」と述べ、現代史を対米依存の歴史と規定した。

日帝時代から第6共和国までの100年間の近現代史が、彼らの歴史認識の中でどのように裁断されるかは想像に難くない。短くて4年、長くて6年にわたって彼らが主導する「過去史整理」をいつか再整理しなければならない日が来るだろう。国民的消耗と国家的自害が憂慮される。盧武鉉政権が、「歴史を現実政治の手段として利用する政権が、歴史的に肯定的な評価を受けた前例は、世界史上見られない」という事実から学ぶことがなければ、これも不幸なことである。

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