朝鮮日報 2005/03/10 21:15
想像を絶する一陣会の悪行 恐喝・暴力・輪姦は日常茶飯事
警察は中学・高等学校内の暴力組織である「一陣会」を解散させることにした。警察庁は10日、来月まで設けられている「学校暴力、自主通報・被害通報期間」で、一陣会の学生が自主通報すれば一陣会リーダー格のメンバーであっても司法処理しないことにしたと明らかにした。
また被害学生が一陣会の学生の暴力行為を通報した場合でも、加害学生が一陣会を脱退するなら善処することにした。しかし一陣会を脱退せず、暴力を続けるなら5月からは取り締まりの対象として関係学生を司法処理し、組織を強制解散させると発表した。
警察が態度を硬化させているのは、学生の被害規模が想像以上に広がっているためだ。対人恐怖症で転校したり、退学したりするにとどまらず、一部被害者は「腹いせ」に校内暴力組織に加わり、暴力の「悪循環の輪」が出来上がっていると判断した。
今年1月、地方のある小学校を卒業したA(女)さんは、入学した中学校の上級生たちから集団わいせつ行為の被害にあった。3年生の上級生たちとチャットをしていて「先輩の言うことは何でも聞かなくてはならない。約束した場所に来なかったら殺す」と脅迫された。
約束の場所で待っていた中学校の上級生7人は、やってきたAさんを集団で性的暴行に及んだ。学校ではAさんがさらに衝撃を受けたことがあった。暴行を行った上級生たちが堂々と「誰々をやっちゃった」と言いふらし、そのうわさは学校内で瞬く間に広まった。Aさんは結局家出した。
今年中学校3年生のパク某君(ソウル在住)は最近まで学校の一陣会のメンバー5〜6人に二日に一回の割合で「金をもってこい」と脅迫されていた。パク君は最初は小遣いの中から、1000〜2000ウォンを持ってきて渡した。
しかし一陣会のメンバーは4000〜5000ウォンに要求額を増やした。パク君は「金額を言い出してからは『100ウォンに一発ずつ』という風に脅迫が続いた」と言う。
しかし、昨年夏にカラオケと学校の裏山に引っ張っていかれ「死ぬほど」殴られたり蹴られたりする目に遭っていたため、パク君は拒否することができなかった。カラオケは「音が外に漏れないから」一陣会のメ塔oーが集団暴行の場所としてよく利用する場所だ。
中学校2年生のキム某君もやはり昨年秋に同じクラスの9人の生徒から継続的に暴力を振るわれた。彼らの集中攻撃にあったキム君は、一週間に4〜5回ずつ頭と顔を殴られた。
キム君は「最初は、他の生徒たちの前で殴られるのが恥ずかしかったが、次第に恐怖心しか感じなくなった」と言った。状況を知った両親がキム君を病院に連れて行き頭部MRI写真を撮ってみたところ脳梗塞であることがわかった。
病院は「脳の右半球で脳細胞の一部が損傷し、脳神経の再生は難しい。言語障害や記憶力の一部が鈍化する」と診察した。一生障害を抱えていかなくてはならないキム君の両親は言葉を失った。
このような状況だけに、保護者の不安感も拡大する一方だ。ソウル・江南(カンナム)に住む中堅企業の役員キム某さんは3年前、当時中学1年だった娘を一陣会の束縛から抜け出させるため、子供たちを海外に留学させることにした。
ある日、中学校に入学した娘が帰ってきた時、上級生から繰り返し金銭を巻き上げられ暴力を受けてきたことを知った。調べてみるとこの学校の一陣会のメンバーたちが、自分の娘を加入させようと狙いをつけ、暴力を繰り返していたのだった。
キムさんは学校の懲戒委員会で娘の負傷被害を見せて訴えなければならなかった。結局キムさんは娘を一陣会から隔離させるため海外留学させることに決めた。経済的には苦しかったが、こうするほかなかった。
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libai@chosun.com アン・ジュンホ記者
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