朝鮮日報 2003/08/01 19:42
韓国初の女性記者が追った開化の女性たち
『女性を超え、女の面紗布を脱いで』
崔恩喜(チェ・ウニ)著
ムンイジェ/1万2000ウォン
馬に乗って二丁拳銃を打った抗日射手のキム・マリア、爆弾を抱えて鴨緑江(アプロッガン)を往来した「女性初の爆弾犯」安敬信(アン・ギョンシン)、婦人商店を建て、女性の経済的自立を実践した李儁(イ・ジュン)烈士の妻、李一貞(イ・イルジョン)、背骨が折れるほどの拷問を受けても、日本人検事に椅子を投げつけた柳寛順(ユ・グァンスン)、親日派に毒殺された梨花(イファ)女子大学舎監の米国人、河蘭史(ハ・ランサ)、独立を夢見た愛国女性たちのグループ「松竹(ソンチュク)秘密決死団」…。
3・1運動(日本の植民地時代の抗日独立運動)に参加して苦痛を味わい、春園・李光洙(チュンウォン、イ・グァンス)の推薦で20歳で朝鮮(チョソン)日報に入社、初の女性記者としてその名を知られる秋渓・崔恩喜(チュゲ、チェ・ウニ/1904〜84)が、暗黒の時代を照らした黎明のような女性たちの話を一冊の本にした。
近代式教育の開拓者的存在となった厳貴妃から、「独立万歳」のために立ち上がった妓生や白丁といった階層に至るまで、崔恩喜が取材した女性たちの義気に貴賤はない。「亡国」と「性」という垣根を越えた開化期の女性たちの列伝だ。
晩年に書かれた回顧録形式の著述のため、自身が歩んだ道をふり返った内容も興味深い。記者になって初めて書いた記事「婦人見学団随行記」、女性で初めてソウルの上空を飛んだ飛行機、婦人会の活動などが記されている。
朴瑛錫(パク・ヨンソク)記者
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