日韓友好のため韓国の新聞を読もう

純血主義により差別される混血児

東亜日報 JULY 09, 2005 03:00

[オピニオン]国際家族

純血主義が根深い韓国で、混血は「捨てられた人」扱いされる。グローバル時代という昨今でも大きく変わらない。混血という理由だけで、蔑視と差別をうけることが日常だ。恵まれない児童のための非政府機構(NGO)であるパール・バック財団韓国支部のホームページ(www.pearlsbuck.or.kr)には、今も混血児をもつ母親の叫びが続いている。「子供と一緒に楽しく遊んでいるときでも、韓国社会の偏見のために子供を失いそうで怖い…」。

◆近いところでは、韓国の混血児問題は韓国戦争とともに始まった。米軍が駐留して生まれた「歴史の傷」である。1990年代以降、韓国のいわゆる3D産業に東南アジアの労働者たちが大挙就職し、彼らと韓国人との間に生まれた「コシアン」(コリアン+アジアン)も増えている。農村の独身男性との国際結婚も増加傾向にある。統計庁によると、昨年に結婚した農村男性4人に1人が、外国人女性を花嫁に迎えたという。

◆韓国で、混血者の生活は苦痛の連続である。パール・バック財団の調査を見ると、基地村出身の混血者の場合、10人に9人は職場がない10人に1人は、小学校も終えることができなかった。健康な大韓民国の国民だが、徴集判定官が明白な混血と判断すれば、軍隊にも入ることができない。これをめぐって平等権侵害論議が起こるや、政府は混血でも本人が希望すれば徴集するように兵役法施行令を改正し、今月から施行している。

◆在韓米軍と韓国人女性との間に生まれた混血児とその家族たちが昨日、「国際家族韓国総連合会(国際家族連合)」を結成したという。韓国国民としての平等な権利を訴えたのだ。韓米駐屯軍地位協定(SOFA)には、いまだに混血児に対する義務や責任規定もない。グローバル化という言葉に耳慣れたなら、これからは彼らの叫びに心を開かなければならない。彼らの心の痛む境遇に目を向けなければならない。混血者は、「彼ら、ではなく私たちである」という認識の転換が切実だ。

宋大根(ソン・デグン)論説委員 dksong@donga.com

東亜日報 JANUARY 13, 2006 05:19

韓国の中 悲しい混血児たち

最近まで何回も刑務所を出たり入ったりしていたナム某氏は35歳。彼は12歳のときに家出して、山奥の巫俗人の家や穴蔵などを転々としながら育った。

肌の色が違うと冷やかす友達を避けて、人のあまり来ない所を探した。在韓米軍と韓国人母の間に生まれた白人系混血児である彼は、差別と冷遇に耐え切れず二度も自殺を試みたりした。

20歳のとき「下山」したが、社会生活に適応することができず、麻薬に手を出したため刑務所に何回も出入りした。ナム氏は最近人気を浴びている白人系ハーフの芸能人であるダニエル・ヘニー(写真)やデニス・オ、金ディエナなどとは違う人生を生きてきた。

一部のハーフの芸能人がテレビドラマや広告によく登場するや、「混血児を見る韓国人の見方が変わった」との話が出ている。

しかし、混血児である裴基普iペ・ギチョル、50)氏は、国家人権委員会のテレビ共益広告に出て住民登録証を見せながら、「私の名前は裴基浮ナす。私は韓国人です。ただ肌の色が違うだけなのに、人々は自分たちと違うと言います」と話す。

数人のハーフの芸能人が若者たちから人気を享受しているが、これはあくまでも芸能人に対する憧れであるだけだ。混血児を見る一般人の視線は依然として良くない。

戦争と分断という韓国人の不幸だった過去史が生んだ既存の混血人だけでなく、最近急増している国際結婚を通じて生まれる混血人に対しても、依然として「異邦人」扱いする雰囲気が強い。

統計庁によれば、韓国人と外国人の結婚件数は、2000年=1万2319件から01年=1万5234件、02年=1万5913件、03年=2万5658件、04年=3万5447件へと毎年急速に増える傾向だ。このうち、フィリピン、ベトナム、タイ、ウズベキスタンなどアジア圏の配偶者との結婚が30%程度を占める。

混血児を見る韓国社会の見方も多分に二重構造だ。白人系混血児に対してはやや好意的だが、他の混血児に対しては否定的な先入観を持っている。

しかし、政府は混血児が何人いるかさえ把握できないほど、混血児政策は事実上全くない実情だ。

関連記事