朝鮮日報 2005/04/13 18:27
訪韓した教育専門家 千葉杲弘さん 「日本の右傾化は残念」
30年間ユネスコに勤務した日本の教育専門家、千葉杲弘さん(71/日本国際キリスト教大学教授)が韓国を訪問した。
「歴史教科書の歪曲など、日本社会の右傾化は非常に残念な現象だ。戦後、日本が平和のために注いできた努力に何の意味もなかったようで悔しい」
ユネスコ・アジア太平洋国際理解教育院が14日から2日間の日程で開催する「アジアにおける共存のための教育」専門家会議に出席するため訪韓した千葉教授は、日本の歴史歪曲について「気がかりだ」という言葉を繰り返した。
千葉教授は「日本が教科書問題について、韓国や中国などの周辺諸国とお互いに充分に納得できるよう率先して努力すべきだ」と強調した。
千葉教授は、自らがユネスコに一生携わり国際理解のために働くようになったのも、幼少期に戦争の無惨さを身をもって体験したからだと語った。日本が敗戦を迎えた1945年、小学校6年生だった千葉杲弘少年の家は連合国の空襲で破壊されてしまった。
千葉さんは「戦争が数年長引いていれば、私はなすすべもなく軍隊に放り込まれただろう」と話した。このような中で成長した千葉さんは1961年、ユネスコ本部に入った。初期にはアジアの文盲根絶プログラムに関わり、1991年に教育担当事務総長補から引退するまで、主に教育分野で経歴を積んだ。
千葉教授は「日本が周辺諸国との問題を円滑に解決するために今最も必要とされるのは、被害者の傷をいたわり、気配りする姿勢だ」と話した。
キム・ギチョル記者 kichul@chosun.com
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