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韓国に媚びる日本人:元東京大学総長 蓮実重彦

中央日報 2005.03.21 20:03

<インタビュー>「日本は外交を放棄している」蓮実重彦・元東京大学総長

 −独島(ドクト、日本名・竹島)問題で韓日関係が凍りついている。どう考えるのか。

 「韓国と日本、いずれも民族主義に陥っている。日本は、民族主義と歴史的過誤という2つの問題を抱えている。日本で民族主義が横行すれば、日本の歴史的過誤はフィックションになってしまう。過去の歴史について『そんなものはなかった』といった具合で、ナショナリズムに吸収されてしまえば、日本にとって、決して良いことではない。竹島(独島の日本名)が誰の領土かを、日本人が歴史的に決めるのは不可能だ。書類上から見ると、島根県に併合されたものになっているが、韓国との合意のもと、決定されたものではない。島根県議会が何故、この時点にそうしたことをしたのか、私の理解(の範囲)をこえた部分だ」。

 −大半の韓国人は、日本政府が島根県議会の動きを事前に阻止できたと考えているが。

 「そうした点で日本政府は、対外的な外交政策をあきらめている。いま、してはならないことについて、政府がなぜ何も言わないのか、私も理解できない。おそらく、日本の官僚らのためだろう。その問題は、自分たちの領域ではない、と考えている。まともな政治家さえいれば、解決できる問題だった」。

 −今後、教科書問題で両国関係がさらに悪化しそうだが。

 「個人的には『新しい歴史をつくる会』に反対するが、日本ではそれらをやめさせることができない、という限界がある。それらに、それを作る自由がない、とは言えない。日本内の教科書検定システムがそうである。それで、私が唯一希望を持っているのは日本国民だ。日本国民が、現在は情緒的にナショナリズムへ向かっているが、ある瞬間『いや、これは違う』と必ず思うようになるだろう」。

 −有識者の一人として両国民に話したいことは。

 「このように答えればどうだろうか。先月16日、スペインで行なわれた『南アジア津波被害者支援チャリティー試合』で、車ドゥリ(チャ・ドゥリ)の動きに魅了されてしまった。私は、国家同士で対戦するサッカー試合が非常に嫌いだ。韓国が勝とうが、日本が勝とうが、何の関心もない。ただし、車ドゥリのように真のサッカーをしているかどうかが重要なのだ」。(国境の概念を離れて、互いに関心を持って、相手側が良くやったことは称賛する関係になろう、との意味に受けとめられる)

金玄基(キム・ヒョンギ)特派員 < luckyman@joongang.co.kr >