中央日報 2005.03.31 19:26
「侵略戦争の認識ない日本民主主義は危機」高橋哲也教授
「日本の韓国侵略と植民地支配がなぜ過ちで不当なのか。 それは韓国人の精神的・身体的自由を奪い、民族差別を通じて平等を否定し、平和を破壊したためです」。
日本の良心的知識人に挙げられる高橋哲也教授(48、東京大学大学院総合文化研究科)の言葉だ。
高橋教授は「日本の歴史歪曲と独島(ドクト、日本名・竹島)問題は根本的に日本民主主義の危機と直結している」とし、歴史を正当に書くことと民主主義を確立することは、同時に進行されなければならない課題だと述べた。
31日午後3時からソウル大で「精神の自由と日本の民主主義」というテーマで講演する高橋教授に会った。
日本首相の靖国神社参拝と右翼勢力の憲法改正の動きなどを率先して批判してきた高橋教授は、歴史歪曲問題などについても黙っていない、と述べた。
「現在、日本で歴史歪曲を主導する人たちは、過去の侵略戦争と植民地支配を否定することはもちろん、1945年以降に進行した民主主義までも良しとしない人たちです。
自由・平等・平和のような民主主義の価値を共有しない彼らとは、侵略・植民地支配に関する歴史認識を共有するのは不可能です」。
高橋教授は歴史歪曲と独島問題を解決していく方法が、両国の感情的民族主義を刺激する方向に進まないことを望むと語った。
独島問題に対する韓国人の怒りを日本人がよく理解できない理由は、見解が違うためだと語った。
「日本では領土問題は国際法で扱うべきだと考えています。 半面、韓国では、1905年に日本が島根県に独島を編入させた行為を侵略戦争の流れの中で把握しています。
こうした状況で、侵略戦争に対する責任意識がない人たちが韓国の怒りを理解できるでしょうか」。
高橋教授は特に、知識人の役割を強調した。 日本の保守政治家だけが問題なのではなく、言論人や教師も右傾化に沈黙したり同調する行為を見せているということだ。
このため「新しい歴史教科書をつくる会」の改訂版採択率が高まる可能性がある、と憂慮を表した。
しかし民主的価値を実現するために抵抗する市民も少なくないという。 高橋教授は「学校で天皇を称える君が代を歌うことを拒否して懲戒を受けた教師、小泉首相の靖国神社参拝に抗議して法廷闘争を繰り広げる市民らが、政治的には現在劣勢ではあるものの、明確に存在する」とし、「日本の良心的市民は、韓国の民主主義のために奮闘する市民と東アジアの平和のために力を合わせることを切実に願っている」と語った。
「泳大(ぺ・ヨンデ)記者 < balance@joongang.co.kr >
|