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TVショッピング「移民商品」

中央日報 2003.09.05 17:41

ホームショッピング「移民商品」が人気、90分間で2953人が申請

 現代(ヒョンデ)ホームショッピングが4日販売したカナダ移民商品に90分間で2953人の申込者が殺到、第1回販売(8月28日)の3倍に増えた。

 申込者が実際に契約までした場合、現代(ヒョンデ)ホームショッピングは530億ウォン(約53億円)の収入を記録することになる。1回目の放送では983人が申し込んで、175億ウォンの売り上げを記録した。

 現代ホームショッピング側はこの日の放送で、移民の失敗談と危険性を主に扱いながら「過熱」を警戒したが、人々の関心を高まる一方だった。

 移民商品は、一定の手数料を受け取りながら、手続きなど移民の全過程をあっ旋してくれるプログラム。

 今回はウェブデザイナーなど特定技術を持つ人を対象にした「独立移民」(手数料は620万ウォン)、「技術教育移民」(2800万ウォン)、カナダ政府に一定額を投資する「企業移民」(850万ウォン)の3種類が販売された。このうち、現地での語学および技術教育後に移民資格が与えられる「技術教育移民」に、全体申込者の68.9%が集中した。

 年齢別には20代(10.9%)と30代(49.5%)が全体の約60%を占めた。

朴恵民(パク・ヘミン)記者 < acirfa@joongang.co.kr >

中央日報 2003.08.31 19:45:27

【社説】憂鬱な「ホームショッピング移民商品の大ヒット」

 あるテレビホームショッピング業者で販売された移民商品が「大ヒット」となった。放送開始80分で移民の募集(1000人)に983人が応募し、単一品目、単一放送時間で過去最高の注文記録を打ち立てた。売上額も、同ホームショッピングの1日平均売上額25億ウォンの1週間分となる175億ウォン(約17億5000万円)となった。

 このグローバル時代に、より良い暮らしと念願達成への道が、国内に限られるとは言えまい。我々の移民史もすでに一世紀以上になる。 だが過去の移民が、生きるための経済的・政治的な理由からであったの対し、最近の移民は未来への不安と子どもの教育が要因だという点に、事態の深刻さがある。

 特に、今回のホームショッピングに押し寄せた注文者の62%が韓国の労働力の主力となる世代であり、未来を担う20、30代だったことは、韓国社会に明らかに深刻な問題が存在していることを意味する。 年初に実施されたあるアンケート調査の結果は、このような「移民ラッシュ」の裏側をさらに詳しく示している。20歳以上の男女1500人を対象に行った同アンケートは「韓国社会は住みにくい」という回答が64%となり「移民に行きたい」という回答は40%を超えた。

 彼らの移民の動機は、ほとんどが「韓国社会が嫌だ」「月給でまかないきれない教育費の個人負担」「教育の質への失望」「天井知らずのマンション価格」「泥沼の政界闘争」など。 一言で、韓国社会の現実に対する不満と、未来への不安が重なり、この地を抜け出したいというわけだ。

 生物学的寿命が伸びる一方人口が減る状況で、20、30代が離れていく社会の未来は、暗いと言わざるを得ない。「活力にあふれる国」韓国が、なぜここまで来てしまったのか、憂鬱なことこの上ない。より良い暮らしを求め移民を選択するの止むを得ないが、彼らを失望させた責任は国にある。 今からでも、若い世代に希望を与えられない韓国の現実を真摯に悩み、対策を講じていかねばならない。