朝鮮日報 2003.08.29(金) 19:06
合併から解放まで、何が起きたか 『植民地朝鮮はいかに解放されたか』
『植民地朝鮮はいかに解放されたか』
李ドクジュ著
暗く、恥ずかしい歴史だからといって、歴史でないとは言えない。日本の植民地支配から解放され、60年になろうとしている今も、分断と左右の葛藤という現実が続いているとすれば、韓国は20世紀初めの“とめ間違えたボタン”からまだ逃れられずにいるということになる。
この本は著者がすでに出版している『朝鮮はなぜ植民地になったか』の続編の性格を持っている。1910年の“合併”から1945年の“光復”までの35年間、一体韓半島とその周年では、誰によって、どのようなことが起きていたのかが、パノラマのように展開される。
土地調査事業、3.1運動、参政権の論議、共産党の動き、武装抗日運動、第2次世界大戦と戦時下の朝鮮人の暮らし、日本の敗亡と分断…。
総督府の政策と朝鮮人の反発、順応、国際情勢など巨視的観点と微視的観点を自由に行き来しながら、各所に知られざる秘話を配置した。
しかし、抗日運動の結果に対する著者の視線は冷静だ。「民族勢力の組織と闘争によって光復がもたらされたというのは、プライドを表すだけで、現実を冷徹に分析するにはプラスにならない」というのだ。
日帝侵略期の最後の瞬間まで一致団結できず、国際情勢という大勢に巻き込まれてしまった政治指導者の暗澹たる姿が、そこにある。
兪碩在(ユ・ソクジェ)記者
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