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親北朝鮮:戦死者冷遇 怒る遺族

朝鮮日報 2004/06/29 19:18

政府関係者出席せず…寂しい西海交戦追悼式

 2002年の西海(ソヘ)交戦で戦死した故ユン・ヨンハ少領ら6人の2周忌の追悼式が29日、京畿(キョンギ)道・平澤(ピョンテク)の海軍第2艦隊司令部で行われた。

 午前11時30分、司令部内の西海交戦除幕碑の前で行われた追悼式には、遺族と当時チャムスリ357号で共に交戦に参加した将兵、ムン・ジョンイル海軍参謀総長をはじめとした歴代の海軍参謀総長、海兵隊司令官、海軍将兵ら150人余が出席した。

 しかし政府の閣僚をはじめ、与野党の政治家らも全く出席せず、閑散とした雰囲気だった。

 この日の追悼式は、開会の辞、故人に対する敬礼、仏教儀式、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領のメッセージ代読、追悼の辞の朗読、顕花および焼香、黙祷の順で進められた。

 ソ・ヤンウォン第2艦隊司令官(少将)は追悼の辞で「戦友たちがいなくなった空間はあまりにも大きいが、彼らの祖国守護に向けた大きな叫びは私たちの中で鮮やかに蘇る」とし、「祖国と海洋の守護のために全力を尽くせなかったという思いは、残された私たちが完遂するよう、将兵たちに『護国の魂』を吹き込んで欲しい」と述べた。

 西海交戦で片足を失ったイ・ヒワン大尉(海軍士官学校・海洋研究所)は「先に逝った戦友を常に記憶している私たちがいるから、きっと寂しくないだろう」と話した。「戦友たちの犠牲精神と血より濃い戦友愛を忘れない」「6人の勇士たちの分まで一生懸命生きていく」という戦友らの言葉も続いた。

 2年前のこの日、家族を失った遺族らは、涙で6人の勇士を追悼した。故パク・トンヒョク兵長の母、イ・ギョンジン(48)さんは、息子の遺影に1本の菊を捧げると嗚咽した。

 ソ・フウォン中士の父、ソ・ヨンソク(51)さんは「仲良く歩いている親子を見たり、海軍の制服を着ている若者を見ると、フウォンのことを思い出して魂が半分抜けたようになる。いくらしっかりしようと思っても、抑えることができない」と涙を拭いた。
 
 政府と政治家が出席していないことに対し、ある遺族は「(政府は)口だけです。かえってその方がいいかもしれません」と話した。もう1人の遺族は「もうやめましょう。一体、これ以上何を期待するというのですか」と口を閉ざした。

平澤=チェ・ソンジン記者 >dudmie@chosun.com

朝鮮日報 2004/06/29 20:37

西海交戦遺族が祖国を去りたいと言う理由

 北朝鮮の警備艇が北方限界線を越え先制攻撃してきたことに端を発した西海(黄海)交戦で6名の将兵が戦死してから2年が過ぎた。彼らを称える追悼式が昨日、平澤(ピョンテク)海軍第2艦隊司令部内で遺族をはじめ150人が出席した中行われたが、悲しいことこの上なかったという。この知らせより惨憺たる思いがするのは、この社会とこの政府に向け遺族たちが浴びせ掛けた質問と絶叫と絶望感だ。

 「西海交戦が起きた時も今のように監査員が来て経緯を監査したのか」

 「私の子供たちが死んだ時、どこの誰が謝罪したか」

 「他国に金儲けに行き亡くなった人間には地位の高低に関係なく続々と弔問しながら、国のために命を落とした6名の将兵の告別式の際には誰が来たか。政府の人間どころか国防長官や合同参謀会議議長すら参加しなかった政府ではないか」

 私たちを惨めにさせているのは「顕忠院(国家のために亡くなった人間が安置される国立墓地)に埋められている子供たちを故郷に連れ帰ろうと思う」というある父親の吐露だ。この父親は今の世の中の動きを見るにつれ北朝鮮の兵士によって命を失った子供は罪人にしかなれないのではと反問しながら、息子の遺体を故郷の先祖の墓の下に連れ返りたいという。

 ある親は自分の子供を殺した北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)より米国を敵だとする韓国人の方がさらに恐ろしいと言った。夫を失ったある未亡人が「韓国を去る準備をしている」と言ったことを伝え聞きながらこれ以上国を弁護する勇気すら失ってしまった。

 この未亡人は在韓米軍司令官が2周忌を翌日に控え送ってきてくれた慰労の手紙を紹介しながら、「むしろ米国人の方がもっとよく覚えてくれている」としながら、「正直に言って韓国が嫌い」と話したという。

 6名の将兵たちは国家の命に従い祖国のため若々しい年齢で命を落とした人間たちだ。この国がまともな国だったなら、告別式には当然大統領が出席したであろうし、彼らは今、西海の英雄として奉られたであろう。しかし彼らの父親は息子の遺体を顕忠院から故郷に移したいとし、その未亡人はこの国を去りたいという。

 このままでは今後誰が祖国の危機・難局の前で自らの命を投げ出そうとするだろうか。いや、彼らにこうした陳腐な言葉を吐かせたところで国がどうして厚かましく彼らに国のためといって命を要求することができようか。

 もちろん北朝鮮との関係改善も重要だ。しかし南北和解を推進することと、国のために命を落とした彼らをこのように冷遇するのは全く別の問題だ。それは国が国らしくあるのかという品格の問題だ。

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