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左右思想対立:北のスパイも英雄?

東亜日報 JULY 02, 2004 22:47

北朝鮮スパイが「民主化人物」だなんて…

第2期疑問死真相究明委員会(韓相範委員長、疑問死委)が、韓国に派遣された北朝鮮スパイとパルチザン出身の非転向長期囚(思想転換を拒否し長期服役する政治犯)3人が、思想の転向を働きかける工作の過程で拷問を受け死亡した事件と関連して、「民主化運動」と結論付けたことをめぐり波紋が広がっている。

保守的指向の団体をはじめとする学界と大半の国民は、「思想転向を拒否して死亡したスパイを民主化運動の人物に美化するのは、大韓民国を否定する反国家的な行為」とし、反発している。これに先立って疑問死委は1日、「転向を強いるのは基本的に不法であり、彼らが人間としての基本権利を侵害されたことに抵抗する過程で、転向制度や順法誓約書など悪法が撤廃されたのは、民主化に寄与したものだ」と指摘した。


議論のポイントは、北朝鮮体制に追従し、北朝鮮から派遣されたスパイとパルチザン出身者たちが、韓国社会の民主化運動に寄与したかどうかだ。ソウル大の安京煥(アン・ギョンファン)法学部長は「『ミランダ判決』を契機に、被告の法的権利を保障するようになったものの、ミランダは事実上悪質な人だ」とし「韓国社会の民主化が、そうした人々の闘争を通じて可能になった、と考えるのは論理的な飛躍だ」と話した。


国民大学の金東勳(キム・ドンフン)法学部長も「疑問死真相究明関連法によると、民主化運動は、3選改憲(1969年、朴正熙元大統領の3選を目的に進められた6回目の改憲)以降、権威主義体制に抵抗したものと定義付けている」とし「1950年代に韓国に送られたスパイは、北朝鮮体制に対する忠誠と自身の信念のため死んだのだが、その過程が民主化運動に寄与したと認めるのは、けん強付会の説をなすものだ」と指摘した。


その半面、ソウル大学の韓相震(ハン・サンジン、社会学)教授は「彼らが個人の信念を守るために懐柔や転向への圧力を拒否したことは、普遍的な価値に背くものではない」とし「今後、韓国社会も『理念より人間を尊重する』という普遍的な価値の立場から考えるべき時点だ」と話した。


これについて、疑問死委側は2日、「抵抗行為を権威主義的な統治に抵抗した行為と受け止めたものだ」とし「その背景には、思想・良心の自由を拡大し、転向制度の廃止に寄与したことがある」と釈明した。


一方、各種のインターネットサイトには「民主主義を押し倒そうとしたスパイが民主化人物ならば、それらを逮捕したり通報した人は、民主化を抑圧した人だというか?」(投稿者・ハンサラン)というなど、ネットユーザーの抗議文が殺到し、疑問死委のホームページは一時ダウンしたりもした。