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「自虐」歴史教科書 − 左派教員組合問題

朝鮮日報 2004/10/04 20:35

“セマウル” 批判し“千里馬”称える歴史教科書

 韓国の高校生の半数が、大韓民国の歴史を否定的な見方で記述した歴史教科書で学んでいることが明らかになった。一部の左派傾向の学者が主張してきた内容を、高校生が学ぶ教科書に、そのまま記述しているためである。

 問題の教科書は、日帝下での独立運動から光復軍(1940年9月17日、中国の重慶で結成された抗日独立軍)に関する説明は1ページに過ぎない半面、左派系列の満州独立運動は3ページにわたって詳しく説明している。南北分断の責任も米国にあるかのように記述している。北朝鮮に進駐したソ連軍の行動と役割に関する記述とは対照的だ。

 それだけではない。韓国戦争と関連した故金日成(キム・イルソン)主席を批判する内容はないに等しい。この歴史教科書の左派偏向は、韓国のセマウル運動は「朴正煕(パク・チョンヒ)政権が大衆の支持を基盤に、権力維持を正当化するために利用した手段」であったとし、北朝鮮の千里馬運動は「社会主義経済の建設に大きな役割を果たした」と評価していることからも端的にわかる。

 歴史を見る視点は多様であるべきだ。しかし、成長期の世代に教える歴史は、普遍性やバランス感覚を失ってはならない。歴史を見る目が確立される前の段階にある生徒たちに史実よりは歴史観、しかも理念的にバランスを失った偏向的な歴史観を植え付けるべきではない。

 このような原則は、共産主義国家を除く世界中の国の教科書編修と採択においての常識である。われわれが日本の歴史教科書歪曲を批判するのも、日本の極右勢力の歴史教科書編纂と採択が、このような共通の原則から外れているからだ。

 韓国の現代史を理解する上で、今の南北分断と理念的対立から自由になるのも無理である。韓国と北朝鮮のどちらに民族的正統性を与えるか、という問題は、これからわれわれが責任を負うべき統一に対する認識にも、直接的に影響を与えるだろう。

 全国教職員労働組合を中心に活動する教師らは、従来の歴史教育と北朝鮮に対する教科内容は冷戦時代の産物だとし非難してきた。

 そのような認識の結果が、大韓民国を否定し、北朝鮮体制に偏った教育内容の形で現われたとしたら、これは歴史に反する政治教育であり、思想改造作業に過ぎない。歴史教育を生徒の頭の中に左派傾向の理念を植え込む政治闘争、理念闘争の道具にするのは容認できない。

朝鮮日報 2004/10/05 20:23

歴史教科書の偏向を正さずして何を正すのか

 国会教育委員会でハンナラ党の権哲賢(クォン・チョルヒョン)議員が高校の韓国近現代史の教科書(クムソン出版社)が北朝鮮寄りに偏向していると主張すると、ヨルリン・ウリ党議員らは集団声明を発表し、権議員の謝罪を要求した。ウリ党の議員らは具体的な例列挙しないまま、「悪意的な主張」「意図的歪曲ねつ造」「政治扇動」と非難し、「再び“色分け論”を前面に持ち出す悪夢を蘇らせている」と話した。

 一時、民主化を主張する人々を共産主義者として色づけした時代があった。それが「色分け論」だ。その時代は文民政府、国民の政府、参与政府を経て過去の事となった。むしろ今では新たな「色分け論」が乱舞する時代だ。現政権に入ってからは逆に、野党であれメディアであれ、本質的な問題だけを取り上げれば「色分け論」で責任転嫁するのが執権勢力の常套手段となってしまった。逆色分け論を政権防御の万能兵器であるかのように振りかざしているのである。

 一体、権議員が取り上げた問題のうち、何が間違っているというのか。多くの国民が共に懸念し、首をかしげる内容ではないか。問題の教科書は朴正熙(パク・チョンヒ)元大統領のセマウル運動(1970年から始まった国民的地域社会開発運動)に対しては「長期政権正当化の手段」と罵っている。

 にもかかわらず、なぜ2000万人の中国国民を飢えさせた毛沢東の代表的な失敗作「大躍進運動」を真似た金日成(キム・イルソン)の「千里馬運動」が「社会主義の経済建設に大きな役割」を果たしたといえるのか。このような歴史を懸念するのが正常なのか、このような懸念に対し色眼鏡をかけていると責め立てる方が正常なのかは国民が判断することだ。

 百歩譲って、すべてが権議員の主張通りではなかったとしよう。重要なのはこの問題がほかの一般の政策とは違い、韓国の子どもたちが「自分たちがどのような歴史を経てきた国の国民であり、今後、この国とどんな関係を結ぶべきなのか」を学ぶ、別の言葉で言えば「大韓民国の国民としてのアイデンティティーを形成していく」という事実だ。

 はっきり言えば、現在の教育がどんな国民を作ろうとしているのかが重大な問題だ。まさにこのことに対する疑問が持ち上がっている時に、国の責任を背負っている政権与党の議員ともあろう人物が、「色分け論」などと口にし、政治攻勢をしている時なのか。与党議員らは権議員が問題を提起する前に、自分らが先に熟考すべきことだったということに気付くべきだ。

中央日報 2004.10.05 20:47

偏向の歴史教科書、直ちに修正すべき

 高校2、3年の選択科目である韓国近・現代史の一部が、反米・親北朝鮮的に記述されていると、国政監査で指摘された。金星(クムソン)出版社の教科書が、光復(解放)以降、韓国の歴史については一貫して冷笑的である半面、北朝鮮については、民族の自尊を守って絶えず変化を追求する合理的体系であるかのように描写している、ということだ。

 問題の教科書は、光復軍よりも社会主義系列の独立運動を詳細に紹介しており、韓国戦争の部分では戦争を招いた金日成(キム・イルソン)への言及さえない。また、韓国の長期執権のための改憲は声高に批判しながら、北朝鮮の世襲体制については、金日成が死亡した後、金正日(キム・ジョンイル)が後継して統治していると、書いている。セマウル運動は、朴正煕(パク・ジョンヒ)政府が大衆の支持を基盤に長期執権を正当化するための手段だったと批判し、北朝鮮の千里馬(チョンリマ)運動は、社会主義経済の建設に大きな役割を果たしたと評価している。韓国は否定的に、北朝鮮は友好的に紹介しているのだ。

 学生が対象の歴史教科書の内容は、客観的で価値中立的でなければならない。過度に進歩的な色彩を帯びていたり、保守一色であってもならず、画一的な認識を強要してもいけない。特に、歴史学界でも論議となっている事案を、定説であるかのように教科書に掲載することがあってはならない。特定理念に基づいた歴史教育は、国家のアイデンティティーを混乱させるだけだ。客観的に歴史を見る目がまだ形成されていない学生に、特定理念の歴史を教えることは、教育ではなく政治的洗脳である。

 歴史を非支配層の観点で見る民衆史観、韓半島の分断責任を米国に転嫁する修正主義史観など、特定史観が支配する教科書は教科書になりえない。こうした史観は学者間の討論の対象であり、国民のアイデンティティーの根幹を形成する中学校の歴史教科書にはならない。歴史学界でも、高校生の近・現代史の理解に不均衡を招くと指摘している。教科書検定委員会を開き、教科書の内容を綿密に検討し、問題がある部分は再執筆を要求しなければならない。

 民主化後の韓国は、日本と同じ問題を抱えています。

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